アメリカ復興計画
現在、アメリカ内戦の危機は去ったように思えるが、今度はヨーロッパ対ロシア・中東・アフリカ連合による第三次世界大戦がヨーロッパ大陸で起こるような気配が漂ってきている。第三次世界大戦の戦争目的は目前に迫った金融崩壊からのヨーロッパ・アメリカの経済崩壊に対する資本家の責任を第三次世界大戦を起こすことによってうやむやにしようという、ただそれだけのものと思われる。1980年代から金融緩和をして贅沢し放題で、かつ中産階級や下層階級の労働者に自己責任を厳しく追及してきた上級国民が自分が経済崩壊の責任追及されそうになると他人にどんなに多大な迷惑をかけようとも逃げ回って絶対に責任を取ろうとしないさまはあきれ果ててしまうが、まぁ人間のクズというものはどこまでもクズで改心しないものだという当たり前の真実をただ見ているだけといえばそれだけのことである。
今度、起こるかもしれない第三次世界大戦はもし核戦争にならないのならヨーロッパ全土を焼け野原にするだけで、基本的には中国と東南アジアの工業地帯は無傷ですむものと予想されるから世界経済的にはあまり大した出来事ではないと思われる。
確かに第三次世界大戦中に金融崩壊が起きてユーロと米ドルが暴落して通貨の過剰供給は解消されデフレになってしまうが、第三次世界大戦後は戦勝国になるブリックスが世界経済を主導していくものと思われるので、国際談合による生産調整がよりスムーズに行われ、かつ通貨の過剰供給が解消されているのでまた金融緩和ができ、その金融緩和により各国の地産地消を推進するための投資マネーが容易に作れるからである。そして大戦後2・30年たってまた通貨が過剰供給になりスタグフレーションになったところで年齢階層制を導入すれば、人はマネーの支配から解放され予定通り新世界を切り開けるはずである。
が、しかしそうはいっても戦争には予期せぬ出来事がつきものなのでできるだけ第三次世界大戦は起こらない方が望ましい。そのためヨーロッパやアメリカの資本家には何を言っても無駄だと思うが、アメリカ国民については自暴自棄にならず、金融崩壊が起こってもまだ助かる可能性があることを指し示すことが必要だと思われる。
もし第三次世界大戦が起きないなら、これからアメリカでは株式の暴落と国債の暴落と不動産の暴落が起こり、それに伴って米ドルの暴落が起こる。
株式の暴落が起こると株主資本配当率が上がり、労働分配率が下がることによってアメリカ国内において企業間のつぶしあいが激化する。つまり不況になる。
国債が暴落すると、銀行でマネーを借りるとき高金利になる。つまり不況になる
不動産が暴落すると、担保価値が下がるので銀行は企業に貸し渋りをするようになり、倒産する企業が増える。つまり不況になる。
米ドルが暴落すると、確かに輸出競争力は高まるというメリットがあるが、アメリカでは今は製造業国家ではないのでこのメリットはあまり享受できそうもなく、デメリットのインフレだけを得るものと思われる。このインフレを打ち消そうと金融引き締めをすることにより、さらに不況が加速する。つまり株式暴落、国債暴落、不動産暴落が米ドルの暴落を引き起こし、米ドルの暴落がさらなる株式暴落、国債暴落、不動産暴落を引き起こすというわけである。
通貨過剰供給期(スタグフレーション時)の資本家同士の金融資産の引き下げ競争を止める方法はまず暴落した米ドルをある程度の水準(一ドル50円から80円くらい)のところで防衛する必要がある。
そのためには第一に、世界的軍縮会議を行ってアメリカの軍事費を引き下げることにより財政を健全化させる計画を立て、財政赤字の解消の道筋をつけることが必要になる。
第二にアメリカが軍事費を削減した経済波及効果を考慮して、アメリカの対外債務を段階的に債権国が免除していく計画を立てることが必要になる。(詳しくは2022年3月10日の私の5chのレスを読んでください。http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/economics/1440131585/)これによりアメリカの対外債務の解消の道筋をつけられ、さらなる国債暴落を防げる。
ここまで読んでアメリカ国民の中には軍事費の削減に難色を示すものがいるかもしれないが、経済学的に見て今のアメリカの巨大な軍事産業や製薬会社、IT企業群は1980年代から続くアメリカの金融緩和による金融緩和マネーの流入により巨大化したものであり、金融緩和ができなくなれば、つまり発展途上国を搾取することができなくなればどうしても規模を半減、四分の一減に縮小させなければいけないことを理解する必要がある。
第三にすべての経常黒字国が連帯して、アメリカが軍縮しかつ責任ある金融政策を取ることと引き換えに、アメリカの地産地消の推進を助ける投資をする計画を立てることが必要になる。これによりアメリカの貿易赤字の解消に道筋をつけられる。
これくらいをすると米ドルの暴落がある程度の水準で止まる。ポイントはアメリカの財政赤字の解消と対外債務の解消と貿易赤字の解消にそれが50年先か100年先かはともかくとして道筋をつけることである。各国が協調して計画を立て、アメリカ復興の道筋さえつけられればあとは淡々と実践するだけなので問題の9割は解消したのも同然だということである。
一見するとこれはアメリカにとって都合がよすぎるように感じるかもしれないが、みんながアメリカの苦境を冷笑しながら何もしないで信用経済の中核の信用(商取引における相互信頼)という花瓶が落ちて砕け散ってしまったら、結局はすべての国が上記の計画を立て、道筋をつけて問題解決した場合に比べて、2倍・3倍のコストを負担をしなければならないということは各国が理解してほしい所である。(お互いに対する信頼がなくなるから、リスクが大きくなりすぎて長期投資が出来なくなり、信用収縮の歯止めが利かなくなるから。)
米ドルを防衛するのと同時に、アメリカ国民は実体経済を立て直す必要がある。
株式暴落により生じる株主資本配当率の引き上げと労働分配率の低下には法人税を増税することにより、利益率を引き下げることにより配当率を引き下げ、労働分配率を引き上げることが重要となる。(法人税の増税はアメリカの財政健全化の助けともなる)またスタグフレーション時の企業間競争とは実物収益資産の評価額最大化競争だと理解してみんなが丁寧な仕事をすることが大切だということを理解することも必要になる。
ドル暴落と債権暴落により生じるインフレと高金利については、企業は頑丈な耐久性のある商品を作ることによって緩和させることが重要であるということを理解する必要がある。(つまり2倍の耐用年数のあるパソコンを作ることは、パソコンの価格を半値にすることと同義であり、それにより需要を縮小させインフレを抑制させるということである。)
また不動産暴落により生じる銀行の貸し渋りについては、企業は業界全体で話し合って長期産業計画を立て、個々の企業が銀行に提出する事業計画書の信頼性を側面支援をすることが重要であるということを理解する必要がある。また不動産の価値の本質は近隣住民の質であるということを認識し、近隣住民が協力し合って治安をよくしたり、道路を清掃したりして、不動産のさらなる暴落を食い止めることも必要となる。
そういうわけでこれでアメリカ国民は金融崩壊しても、アメリカは一寸先が全く見えない真っ暗闇に突き落とされるというわけではなくそれなりに生きてはいけることを理解できたことだと思う。
実際問題として第三次世界大戦が勃発するかどうかはまだよく分からないが、もし第三次世界大戦が起きなかったら今の欧米の支配者層は金融崩壊の責任追及を避けるためどこかに逃げ出して、民衆が国家運営がしなくてはいけなくなるので私のこの文章を読んで大体どういう風に国家運営すればいいのか大局観を得てくれたら幸いである。
完
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