上記のように洗脳が解けたら、以下のようなことに気を付けると自然治癒力がよりアップすると個人的には思う。
1
身に付ける下着や服はなるべく青色や白色のものにする。髪は男だったら短髪にする。つまりすっきりとさわやかな身なりにしようと心掛けていると自然治癒力は高まりやすくなる。
2
朝日を浴びたり、公園のベンチでゆっくりしながら冷水で口をすすいだり、冷水摩擦をしたり、清らかな感触や感情を一日1分でも味わえると自然治癒力は高まる。
3
退院後はとりあえずいったんは人生を諦めて、自尊心の中核となる本当に大切なもの以外はいったん全部手放して、ゆっくりと1年くらいは休む気持ちを持つと逆に人より早く回復する。
4 心を青くすると自然治癒力は高まる。心を青くするとはどういうことかというと、この文章を読んでいるほとんどの人は難病にかかって自分はなんて不幸なのだろうと被害者意識に凝り固まって心が絶望で真っ黒になっていると思うが、その思いとは別にアフリカではもっと不幸な子供がたくさんいるという事実を一日一回は思うと心が青くなれる。つまり統合失調症というこの世の地獄を体験しながらもきちんとした加害者意識を忘れないある種の真面目さを持つことによって心の余裕を意識的に作り、その心の余裕を使って人並みに幸せになりたいという執着を捨て、心の中の真っ黒な絶望を青い諦念に変えることが心を青くするということである。
5
美術館に行って、一流の芸術家が本気で精魂込めて描いた作品を見ると、その芸術家の真面目さが自分の心に伝わってきて自然治癒力を高める。
6
戦前日本で結核が流行っていたのは動物性たんぱく質の少なすぎる食事が原因であり、戦後脱脂粉乳を取るようになって劇的に結核が減ったという事実からも動物性たんぱく質はなるべくとった方が自然治癒力は高まり、精神病も治りやすくなると私は思っている。
7
プールで水中ウォーキングすると自然治癒力は高まる。プールの中ではゆっくりしか動けないので必然的に心の焦りが取れるし、またプールの中では普段動かせない筋肉を動かせるので、それが体に新鮮な刺激を与え、気分がリフレッシュさせる。そういうわけで月に一回くらいプールに行くことはわりといい治療法だと私は思っている。
8
「いつでも死ねる、でも生きているなら回復して元のようなすっきりした頭の状態になりたい」と思えると統合失調症は回復しやすくなると思う。つまり回復のとりあえずのゴールを社会復帰して人並みの幸せを掴むことにおくのではなく、あくまで頭が病前以上にすっきりして物事をクリアに考えられる状態をとりあえずのゴールとすると治りやすいということである。
9
5年10年かけて、つまり腰を据えて一歩一歩粘り強く統合失調症を治そうという人は治りやすい。
10
野菜をよく噛んで味わって食べると、清涼感を感じ自然治癒力は高まる。
11
自尊心を大切に守って生きていると自然治癒力は高まる。統合失調症という人生最大の逆境に遭遇すると被害者意識に飲み込まれてその結果セルフネグレクトして、自尊心がボロボロになりやすいが、そうならないためにともかく捨て身になって損得勘定を捨てて美しく生きようと思うことが肝心であるということである。(美しく生きようと思えれば被害者意識に凝り固まらずに生きられ、自尊心がボロボロにならない)
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過去の恨みは水に流すこと。できなければ忘れようと努めること。
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克己心のある人。毎日散歩して、早寝早起きをして規則正しい生活を送る努力をしている人は、完全に治るかどうかは分からないけれでも、それだけで統合失調症患者の上位20%のエリート患者には必ずなれる。(短時間バイトができるくらいの社会復帰は必ずできるということ)
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病気になって一度心が落ち込むのは誰もがそうだが、2・3年たっていろいろ吹っ切れて今の自分を好きになれた人はそこからぐんぐん回復しきやすい。
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心のゆとりがある人、つまり清々しい心の人や心が安らかな人は回復しやすい。
最後に自然治癒力が低い人の特徴についての私の個人的意見を書いてこの章を終わりにしたいと思う。
1
黒や赤い下着や服を好んで着ている人は自然治癒力が低い。黒は絶望を象徴し、赤は攻撃、敵意を色彩心理学的に象徴するのだが、病院の待合室でこういう色を好んで着ている人で穏やかで精神的に安定している表情をしている人を私は見たことがない。また冬場においてふわふわした暖かそうな服を着ている人は冬場でもこざっぱりしてさわやかな服装をしている人(言い方を変えればちょっと寒そうな服を着ている人)より待合室での表情は大体暗いし、体調も悪そうに見える。
2
同病の他の患者に対して横柄な人、同病の他の患者を馬鹿にしている人は自然治癒力が低い。(弱者への敵意を強く持っている人、つまり性格の悪い人、及び統合失調症を発症するという自らの不幸によって、被害者意識に凝り固まり良心を捨てた人は自然治癒力は低いということ。統合失調症を寛解した人は例外なく明るい性格をしている。)
3
自尊心がボロボロになっている人は自然治癒力が低い。統合失調症患者の6割以上は自尊心がボロボロになっていると思われるが、そういう人の精神的特徴はともかく他力本願で医者や薬を信じ、今の逆境から逃げよう逃げようとしていることである。逆に統合失調症患者で自尊心のある人の特徴は自力本願で回復期初期にストイックに重い体を引きづるようにして毎日散歩したり、規則正しい生活をし、今の逆境、不幸に立ち向かい、乗り越えようとしたことのある人である。
4
不真面目な人は自然治癒力が低い。不真面目な人とはどういう人かというと、ともかく利己的で、自己正当化ばかりして、被害者意識に凝り固まって無気力になってセルフネグレクトする人である。
5
一生懸命回復しようとする人は自然治癒力が低い。真面目で克己心のある人は自然治癒力が高いのだが、一生懸命にがんばって回復しようとすると、体が緊張して、力んでしまって逆に自然治癒力が働かなくなる。あくまでリラックスしながら真面目であって克己心をもって養生していると治りやすい。
6
卑怯に要領よく生きようとすると自然治癒力は低くなる。確かに健康なときうまく立ち回ろうとする要領のいいひとは社会的に成功しやすいが、病気になった時に卑怯に要領よく立ち回ろうとする患者は病気が治りにくくなる。病気になった時、目の前に大きな障害としての壁が立ちふさがっていると思うが、壁を叩き壊そうとするとか、壁を乗り越えようとするとか、正攻法で攻略しようとする人が基本的に一番治りやすいということ。
7
孤立した生活を送っていると自然治癒力は低くなる。一人でいるのは楽だけれどもあえてデイケアや作業所に行ったり、短時間バイトでもいいので何らかの社会参加をしたりしていると病気は格段に治りやすくなる。
8
退院後、1・2年の短期間で統合失調症を治そうと思っている人は1・2年で治らないと諦めてしまうので統合失調症は治りにくくなる。
9
経済的事情や家庭の事情で病気の回復、養生に専念できない人は統合失調症を治すことはなかなか難しい。統合失調症を治すためには経済的ゆとりや精神的ゆとりが必要不可欠だと私は思っている。
以上
完
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